平凡な田舎の水田地帯に、突如新幹線の駅が作られた時
一つの在来線が廃止されて、二つの市の確執がまた
深くなった。
それは、昭和の時代、軍国主義の足音が聞こえ始めた頃
物資輸送と人の移動の分岐点にあった地域と、そうした
場所との接続に対抗し、新たな鉄道を作ったもののの
鉄橋という一つの壁にぶち当たり、結局、戦地物資輸送
優先という理由で、国営になった鉄道との差は歴然。
さて、新幹線が開通することで、得られるモノと失うモノが
あって、大きな目的のために、小さなモノは捨てられる。
そんな時代の中、新幹線が来る(新駅開設)ことで沿線の
地域が発展するであろう「妄想」と「期待」が生まれる。
そうした願望を実現するためには、何らかの活動なり
「鉄道を引っ張ってくるだけの」地域的な理由をつくり
後々になって、マスコミによる批判の的の成ろうが
地域発展のためという旗印が、沿線住民、地域住民の
支持の原動力になる。
ただし、新幹線が来たからと言って、首都圏に向かう際の
移動の手段としては、有効であることに過ぎず、地域発展
するためには、それ以外の要素があることを、案外忘れがち。
せっかく新幹線が来たのに、在来線が廃止され、来たのは
いいけど、人口の流失、従来の商圏衰退などが起こることも
あるわけで、過度な期待などすべきではない。
しかし・・・何時間も移動を要した「過去」と、数時間で移動
が可能になった「現在」との比較すれば、実現に至るまでの
過程や「エピソード」が美談になるか、スキャンダルになるかは
地元住民への「恩恵」と受け止め方次第って事かw
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